マンションの売り時はいつがベスト?売り時を逃さないためのポイントを解説

より良い住まいへの住み替えのためや高額な相続税を支払うなどの理由で、マンションを売るかどうか検討している方も多いでしょう。

どのような理由でも、もっとも気がかりなのはいくらで売れるかではないでしょうか。そして、せっかく売るのであれば少しでも高く売りたいものです。

高く売るために重要なのは、売り時です。優良物件でもタイミングを逃すと売却価格が下がってしまう可能性があります。つまり、売り時を把握すれば損をすることなくマンションを売却できるわけです。

この記事では、マンションを売るベストなタイミングをさまざまな角度から紹介しています。マンションを売りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

マンション売却の直近でのベストタイミングは2021年

不動産市況のデータを読み解くと、市況の面でマンションを売るベストなタイミングは2021年であることがわかります。なぜ2021年がマンションの売り時なのかを詳しく見ていきましょう。

マンション相場が右肩上がり

「マンション相場が高騰している」というニュースを見たことがある方もいるのではないでしょうか。

下のグラフは、国土交通省が発表している「不動産価格指数」のマンション価格の推移を表したものです。2010年平均を100としたときのマンション価格を指数で表しています。

マンション価格は2013年以来、右肩上がりの状態が続いていることがわかります。このグラフを見ると「もう少し値上がりしてから売った方が高くなるのでは」と思う方もいるでしょう。

しかし、不動産価格が上がり続けることはありません。加えて、2021年以降、不動産価格は下落局面に入ると考えられています。

その大きな理由が新型コロナウイルスです

不動産価格はその時々の景気に大きく左右されます。三菱UFJ信託銀行が発行している「不動産マーケットリサーチレポート」では、コロナ不況の影響で、「分譲マンション、賃貸マンションとも高額物件を中心に需要減退の懸念」と予想しています。

需要が減れば当然、マンション価格も下落するでしょう。新型コロナウイルスがいつ収束し、景気が回復局面に入るかは不透明です。しかし、長引けば長引くほど、景気が悪化することは目に見えています。

不動産価格の下落が最小限にとどまっている間に売却できれば、その後、不動産価格の下落時よりも高値で売却できるでしょう。

東京オリンピック閉幕後の相場が不透明

2021年がマンションの売り時である2つめの理由に、2021年に延期された東京オリンピックの存在があります。「一般社団法人 日本不動産研究所」は、東京オリンピック閉幕後、マンション価格は微減すると予測しています。

この予測が公表されたのは2019年11月で、東京オリンピックの延期が決まる前です。つまり、2019年の段階では2020年がマンション価格のピークで、その後、価格は微減すると考えられていたのです。

しかし、2020年に予定されていた東京オリンピックは2021年に延期されました。

そのため、マンション相場が微減するのは2022年以降になると考える必要があります。不動産価格は、2021年にピークを迎えると考えて間違いないでしょう。

参考:2020年東京オリンピック後に東京都の不動産価格は
どうなるのか?2012年ロンドンオリンピックの動向を分析|グローバル都市不動産研究所

「生産緑地の2022年問題」がある

2021年にマンションを売却するべき3つめの理由に、「生産緑地の2022年問題」があります。1992年の生産緑地法改正で市街化区域内の農地は、農地として保全する「生産緑地」と宅地へ転換される「宅地化農地」に分けられることになりました。

生産緑地は農地としてしか使用できない代わりに、30年間、相続税の納税猶予や固定資産税の優遇が受けられます。改正生産緑地法が適用されたのは1992年で、多くの生産緑地は初年度に指定を受けています。

適用から30年後の2022年に、農地としてしか使用できない義務が外れ、今まで農地としてしか使用できなかった土地が、宅地に転用できます

その結果、多くの農地が宅地市場に出回り、土地価格が下落するのではと考えられているのです。これを「生産緑地の2022年問題」といいます。

土地価格が下落すると、「土地価格+建物価格」で構成されているマンション価格も下落するでしょう。土地価格の下落が起こらない2021年のうちにマンションを売却した方が、高値で取引される可能性が高くなります。

マンションの売却価格を大きく左右する築年数

不動産市況では、マンションを売却するベストなタイミングは2021年とわかりましたが、マンションの売り時は市況だけでは判断できません。マンションの売却価格を大きく左右する中の1つに築年数があります。

ここでは、築年数ごとにマンション価格の相場がどのように変動していくのかをお伝えします。

築年数が浅いほど売却価格は高くなる

築年数が浅ければ浅いほど、売却価格は高くなります。マンション、一戸建てにかかわらず共通事項です。下の表は、「公益財団法人 東日本不動産流通機構」が公表している首都圏における中古マンションの築年数ごとの平均価格です。

築年数 平均価格
5年以下 4,895万円
6年~10年 4,234万円
11年~15年 3,931万円
16年~20年 3,159万円
21年~25年 1,899万円
26年~30年 1,670万円
31年以上 1,678万円

築26年~30年より築31年以上の平均価格がやや上がっていますが、基本的には築年数が経てば経つほど売却価格が下がると見て間違いありません。築年数の面だけでいえば、売りたいと思ったときがもっとも高く売れるタイミングです。

売却価格がもっとも高いのは築5年以内

もっとも売却価格が高いのは、築5年以内のマンションです。新築とあまり変わらない価格で売れる物件もあります。設備もほぼ新品の状態ですので、修繕をまったくすることなく売却できる可能性もあるでしょう。

ただ、市況の影響を受けやすく、相場が下がっているタイミングだと買い手が見つからない可能性がある点には注意しましょう

マンションの相場が下がっているタイミングだと、新築物件との競合になる可能性があるからです。新築と中古で価格があまり変わらないのであれば、どうしても新築マンションの人気が高くなります。

また、住宅ローンの支払い開始から時間が経っていないため、売却益だけでは住宅ローンを相殺できない可能性がある点にも注意が必要です。

築10年程度は設備も比較的新しく価格はリーズナブルなため人気

設備が比較的新しく、価格はリーズナブルに抑えられるため、中古マンション市場では築10年程度のマンションは人気で買い手が見つかりやすいです。

ただ、築15年ほど経つと、補修工事が必要なマンションも少なくありません。そういったマンションをスムーズに売却するためには、売却価格を下げるか、補修工事後に売却するなどの工夫が必要です。

築20年以上のマンションは一気に需要が落ちる

築20年以上経過すると、一気に需要が落ちてしまいます。売却するのであれば、売却価格を大幅に下げるか、リフォーム後の売却を考える必要があるでしょう。

ただし、リフォームをした方が買い手は見つかりやすくなりますが、築年数は変えられないため売却価格が高くなるわけではないことには注意してください。

リフォームにかかった費用の分、相場より高く売却しないと損をしてしまいます。リフォームをするかしないかは、慎重に検討しましょう。

マンションを売却する時期によっても売却価格は変動する

マンションの売却価格には時期も関係します。多くの商品と同様に、マンションにも売れやすい時期と売れにくい時期があります。

ここでは、マンション売却のベストな時期を見ていきましょう。

買い手が見つかりやすいのは2月、3月

少しでもマンションの売却価格を高くしたいのであれば、多くの人がマンションを探している時期に売る必要があります。

それでは、マンション需要が1年のうちもっとも高い時期は、2月・3月・9月です。下記の表は2019年9月から2020年8月までの首都圏中古マンションの成約件数と平均価格の推移で、「公益財団法人 不動産流通推進センター」がまとめたものです。

上記の画像を見ると、成約件数は2月・3月・9月がもっとも多くなっていることがわかります。

多くの方が住み替えのタイミングである4月の直前で、1年のうちでもっとも需要が大きくなります。そのため、他の時期よりも好条件で売却できる可能性があるでしょう。

また、10月が転勤のタイミングという会社も多いため、9月のマンション需要も大きいです。少しでも高く売りたい方は2月・3月・9月に市場に出すことをおすすめします。

前年の10月頃には売却準備を

もっともマンションが売れやすい2月・3月に市場に出すためには、前年の10月頃から準備をはじめましょう。査定を受け、不動産会社との契約から売買契約の締結、引き渡しまでは平均すると4カ月~6カ月ほどかかるからです。

なお、先述したように9月にもマンション需要が大きくなるタイミングが来ます。すぐに現金化する必要がない方は、次にマンション需要が大きくなるタイミングを待つのも一つの手でしょう。

マンションの売り時を逃さないためのポイント

マンションの売り時を逃さないための重要なポイントは以下の通りです。

  • 売りたい時期の半年前から準備をする
  • 住宅ローン金利が上がる前に売却する
  • 土地価格が下落すると売却価格も下落する

以下から、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

売りたい時期の半年前から準備をする

マンション売却の準備から引き渡しまで平均すると4カ月~6カ月かかります。そのため、売却したい時期の半年前から準備に入ることが重要です。需要がもっとも高まる2月・3月に売却したいのであれば前年の10月頃から準備を進めましょう。

マンション売却に必要な工程ごとの平均所要期間は、以下の通りです。

ステップ 所要期間
査定・不動産会社の選定 1週間
不動産会社との契約締結 1週間
売却活動(売り出し、問い合わせ対応、価格交渉など) 3カ月
売買契約の締結 1週間
決済・引き渡し 1カ月

売り急いで損をしてしまうことのないよう、上記を目安に余裕のあるスケジュールを組みましょう。

住宅ローン金利が上がる前に売却する

買い手側からすれば、住宅ローン金利が安いタイミングは購買意欲が高まります。高金利時より低金利時が売り時です。

金融機関の住宅ローン金利は、中央銀行である日本銀行の金利政策に左右されます。日本銀行のゼロ金利政策がはじまった1999年以降、住宅ローンは一貫して低金利なため、住宅を売りやすいタイミングが長く続いているといえるでしょう。

2011年に1.0%を切ったメガバンクの平均金利は、2020年には0.5%前後まで引き下げられています。しかし、この低金利傾向がこの先も続くのか、あるいは上がるタイミングが来るのかは不透明です。

また、日本銀行は引き続き低金利政策を推し進めていくことを表明していますが、将来に渡ってこの政策が続くとはいい切れません。マンション売却をする際には、各金融機関の住宅ローン金利の傾向と日本銀行の金利政策に注目しましょう。

参考:「マイナス金利政策」について|三井住友トラスト・ホールディングス

土地価格が下落すると売却価格も下落する

マンションの価格は、建物の価格と土地の価格で決まります。そのため、建物の価値は変わらなくても土地の価格が下落すれば、マンション価格も下落してしまうのです。

土地価格が変動するには、さまざまな理由があります。たとえば、リーマンショックなどの市況が原因で土地価格が下落することもあれば、インターチェンジや駅の開業など周辺の開発によって上がることもあるでしょう。

土地の価格が下落する要因としては、他にも大学などの教育機関や大企業の撤退、災害などがあります。実際に、企業撤退の噂があっただけで土地価格が下がった例は珍しくありません。

また、少子高齢化によって、日本全体として見たときに土地は長らく値下がりが続いており、その傾向は今後も続くと見られています。

さまざまな理由が複雑に重なり、土地価格は変動します。そのため、土地価格を正確に予測することは難しいです。しかし、マンションを売却する際には、最低限、周辺の土地価格の推移を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

マンションの売却価格は、その時々の市況や時期、タイミングによって大きく変わります。最適なタイミングで売却できれば、相場より高い価格で売却できる可能性もあるでしょう。

その一方、タイミングを逃してしまうと安く売らざるを得なくなったり、売却自体ができなかったりといったことも考えられます。マンション売却で損をしないためには、売却のタイミングが何よりも重要です。

また、高値でマンションを売却するために、不動産会社選びも慎重に行いましょう。一口に不動産会社といっても、会社によって特徴や強みが異なり、査定額に大きな開きが出る可能性があるからです。

同じ物件でも、不動産会社によって査定額に数百万円の違いが出る場合もあります。マンションを適切な価格で売却するためには、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

無料で査定を受けられますので、マンション売却を考えている方はまず、一括査定サイトを利用してみてはいかがでしょうか。

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